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2011年5月22日 (日)

2011.0514 Hiker's School 『地形を見る、地図を読む』 in タワ尾根

Hiker's School 『地形を見る、地図を読む』に参加してきました。

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野山を自由に歩きたい。そんな想いを実現する為には読図スキルを身につけなければ、という事で三鷹Hiker's Depot主催『Hiker's School 地形を見る、地図を読む』に参加してきました。

教材は国土地理院発行1/25,000地形図『武蔵日原』を使用。各自、プレートコンパスを持参。

講習の主な内容は以下の4点。

1、地図とコンパスの基本的な使い方を理解する
2、地図とコンパスを見る習慣をつける
3、講師の読図のポイントを実地で知る、見ることで自分との違いを気づく
4、読図の感覚を養う

どのエリアを歩くのか事前連絡は無し。武蔵日原周辺という事だけ。ワークショップなる物に参加するのは初めてなのですこし緊張。初心者向けのワークショップとは聞いていたけど落ちこぼれたくないなぁ。一応、1/25000の地図をぼんやりと眺めながら当日を迎えた。

当日の集合場所の奥多摩駅から一同バスに乗り込み東日原へ。

今回、講師を務めてくれたのは根本秀嗣(ねもとひでつぐ)さん。通称つーさん。バリバリのクライマーだ。ハイカーズ・パーティにも顔を出しているのでご存じの方もいるかも。もちろん奥多摩、奥秩父にも造詣が深く、最近ではプライベートでも三鷹店主の土屋さんと一緒に山に入っているガイドさんだ。それなので三鷹のテイストを十分に理解してくれているので話が早い。日原鍾乳洞前の燕岩を見上げて”来月はヨセミテに行くんだ”とニヤリと笑った。では、よろしくお願いします。

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現場に向かう林道歩きから講習はスタート。まずは地図とコンパス抜きで「読図の感覚」を習う。大まかな内容は「見立て」。今現在いる場所からの目測で山の高さや距離、到着時間等を予測する方法論を解説、そして各自が実践していく。簡単なところだと自分の歩幅の把握。何歩で何メートルか?基本的なことらしい。以前呼んだ間宮林蔵の小説でも歩幅で測量していたし「八甲田山、死の徘徊」でも豆粒を使って測っていた事を思い出した。こういった基本的な事でも初っ端から目からウロコな内容だった。各自、眼に入る目標物の見立てをしながら林道を歩く。一石山神社に到着、脇のトレイルから入山。お、タワ尾根ですね。燕岩を横目に急勾配を登っていく。此処では等高線の見方を教わりこれから先のトレイルの変化を予測していく。既に登山道から外れたり戻ったりと良い感じ。

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時期が良く新緑が眩しい。それにしてもタワ尾根は原生林の密度がすばらしい。樹木が痩せていないのだ。ブナ、ミズナラ、山桜等の原生林の巨木がゴロゴロと出てくる。改めてタワ尾根のクオリティが高さを実感する。

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人形山のミズナラの巨木。妖艶な気を静かに放ちながら静かに佇んでいる。この辺りは読図的に言うと複雑で読みにくい地形ということになる。地図上には現れないフラットや起伏が複雑に絡み合い地図では読みきれない地形だ。今まで習った「トレイルの変化を見逃すな」、ではなく「地図には現れない目の前の小さな地形の変化にをいかに見過ごすか」、という逆の発想も大事になってくるという事だ。「地図を見て地図を見ず、地形を見て地形を見ず」。まさに禅問答のようではないか。これがまさにつーさんが言っている「読図の感覚」という事か。深い。

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その後もコンパスの使い方や読図の感覚を習いながら歩を進めていく。トレイルを外れてワークショップの皆でルートを決めて直登してみたり巻いてみたりと色々とチャレンジをしていく。トレイルをOutする感覚。これは面白い。独りだったらまた別だと思うけれども。つーさんも迷っても修正して抜けた時は興奮する、と言っていたしね。トレイルは外れても尾根の走っている方角を調べたり視界に入る目標物(遠くの山等)を計測をしながら常に現在位置を把握しながら歩くので不思議と不安は無い。このワークショップでは常に先頭の人がこの先に訪れるであろう山道の変化の予測を発表しながら歩いていく。そしてその予測の答え合わせをしながら進めていく。

「400m程度緩やかに登っていくと南東に走る尾根に出ると思いますがそこから等高線が1mm以下に狭まっているので傾斜は50度近くあるのではないかと思われます。なのでそこまで行ってみてその後の判断してみたいと思います」

こんな感じです。先頭はローテーションで回していく。最初は上手く言えずに苦労もしたけど終盤にもなると間違いを修正しあったりと参加者とスイングしてきて刺激にもなりかなり勉強になった。僕はコンパスの使い方の一つの使い方がいまいち理解できずに何ども質問、その都度、確認してもらい何とか理解できた。これが有料講習の醍醐味。みんな真剣だ。やはり現場で直接質問できるのは良い。

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タワ尾根に走る仕事道や獣道の複合トレイルを歩きながら小川谷林道に下山。講習中、昼飯休憩などは無く、マップ&コンパスをしながら各自が行動食等のエネルギー摂取に努めて約6時間の講習が終了した。結構疲れた。こんなに考えながら山を歩いたのは初めてだ。

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ここから東日原BSまで30分程度の林道歩き。しかしバスの出発時刻が迫ってきていたので途中から皆で走って何とかバスには間に合った。最後の最後まで皆さん、本当にお疲れさまでした。今回、講師を務めてくれたつーさんと土屋さん、どうもありがとうございました。今日教わった事を生かして破線ルートもチャレンジしてみますよ。和名倉山ルートとかね。

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感想

とにかく机上と実地では大違いでした。つーさんがこの講習で何を伝えたかったというと、この「読図の感覚」ということだろう。道に迷っても、いかにリカバリー出来るか、と言う事。情報収集、そして傾向と対策。その為にはトレイルの変化に敏感でなければならないし、歩いた時間の感覚も大事にしなければならない。距離や高度、時間などある程度把握できると自信をもって歩けるので余裕が生まれる。余裕が生まれれば小さな変化にも気が付き道迷いもなくなる。仮に迷ったとしても現在位置の予測ができればすぐにリカバリーできるのだ。つーさん曰く、これからは経験を積んで失敗して脱出して読図の精度を上げていくしかない、との事。了解です。あとは己で研鑽を重ねていくしかない。

帰りの林道歩きの時に土屋さんと話をしていると、今回は初心者向けの講習だったけど今後は更にDeepな講習も企画している、との事。何やるんだ?ケイビング?なんだろう。それも楽しみです。

それにしてもマップ&コンパス。奥が深い。

 

予定よりも大分遅くなってしまったけどバス停で待ち合わせをしているはまだ待っていてくれているのだろうか・・・

 

 

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Justgiving「ハイカーによる東北太平洋沖地震復興支援」

今、自分が出来る範囲で。一人より皆で集める元気玉。

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奥多摩」カテゴリの記事

コメント

必要なんですけどね...ついつい疎かにしてしまいます。僕も勉強しよ...

>96さん、どうもです。

破線ルートで歩いてみたいのがありまして少しでも恐怖感を抑えるために
習いたかったんですよね。ビビリなんで。
結果、目から鱗な事ばかりでした。
1/25000の地図の情報量の大きさには驚きました。

道迷いより登山口を見つけられ無い事が多い私の場合
何の講習に出れば良いのでしょうかw

ほーBSに誰か待ってますか。そいつはかなりいいやつに違いない!

別のワークショップに申し込んでから参加できなかったけれど、なかなか本格的でためになったようですね。次回あれば是非参加したいと思いましたよ。

山でのお勉強、非常に楽しそう!
現状は山と高原地図に頼りっぱなしですからねぇ。
手始めに1/25000地図を眺めながらアレコレ妄想することにします。
あぁ、地図呑みしたいなぁ。

奥多摩は,自宅から3時間以上要するので,今では,神奈川県・丹沢にしか足が向かなくなっている,ウルトラライト・ハイクと読図ハイクを好むハイカーから「それで,いいのか?」的な視点から,コメントします。

まず,画像の地形図には,磁北線が引かれていないようだが,この地形図をワークショップで使用したのだろうか。地形図に磁北線を引くのは,読図の基本である。読図ハイクでは,磁北線を引いた地形図のコピー(2〜2.5倍)を利用するのがお勧めである。

また,エントリーには,『簡単なところだと自分の歩幅の把握。何歩で何メートルか?基本的なことらしい』とあるが,例え,簡単なエリアだとしても,現実的ではないし,その必要性を感じたことは一度もない。時計の高度計を利用する方が,はるかに価値がある。

次に,尾根は,読図ハイクに適当なルートではない。奥多摩における,初心者の読図ハイクに最適なルートは,『JR御嶽駅 ⇄ 惣岳山 ⇄ 岩茸石山 ⇄ 高水山』だと思う。ルート上には,目印(尾根,ピーク,沢,送電線などの人工物など)がバランス良くあり,JR御嶽駅 ⇄ 高水山間をスイッチバックするにしても十分な時間を確保できる。また,岩茸石山は,棒ノ折山と並んで非常に見晴らしの良い開放感のあるピークであり,一休みをするにも適している。

エントリーからは,奥多摩が,丹沢と違って開放感にあふれ,階段や木道,岩場が少なく,ハイカーにとって快適なエリアであることを実感できる。これからも,奥多摩におけるハイク(ギアの話も含めて)のエントリーを楽しみにしています。

>ズッカさん、どうもです。

・・・えーっと、ノーコメントでw

>バダさん、どうもです。

こういったワークショップに参加するのが初めてだったので新鮮でした。
今後、三頭山絡みの都民の森情報をチエックしなければと真剣に思いましたよ。
面白そうなヤツありましたら教えてね。

>ようさん、どうもです。

1/25000の地図見てるだけでも楽しめるようになりました。 
今まで読図本をチラ見してた程度でイマイチ理解出来ずにいたけれども
実地で歩いてみてやっと理解できました。
ただ、時間開けると忘れてしまいそうなので仕事中でもコンパス持ち歩こうかな。

>Yoshioさん、どうもです。

色々と実践的なアドバイスどうもです。
2年目ハイカーの私には目からウロコな講習でした。
 
今回の講習の少しだけ補足しておきますね。

もちろん磁北線は引きました。
写真は出発前にブログ用として取った物で書き込まれていないのです。
以前からTrekkingMapEditorで磁北線引いた地図を持ち歩いていたのですけど
1/25000地図が教材、との事だったので今回はサラの地図を持参しました。

歩数を測ったのはあくまでも目安との事でした。
実際に私が500m歩くのに(平地&登山道)どの程度時間が掛かるのか全く分かりませんでした。
いずれ地形図から時間計画がある程度立てられるように、との事らしいですね。

あえて詳しく書かなかった事もあるので中途半端な記事になってしまったかも、ですね。

丹沢がホームですか。まだ歩いた事がないんですよ。
なので山と高原地図は買わずに1/25000の地図を買い
今回習ったスキルをフル活用してアームチェア・ディテクティブでもしてみますw

あ、あと私はギアの事は書けませんよ。下手なこと書くと道具の手練達に袋叩きにあうのでw

昔、山岳部の大会で読図の競技がありまして…
山の随所に目印が置いてあって、その位置を地図上に示すというものでした。
何かその頃を思い出して懐かしく拝見させていただきました(-´▽`-)

>みさわさん、どうもです。

初めて読図を習ったのですが1/25000地図から
こんなに情報が得られるとは思いませんでした。
今なら地図だけで到達時間や斜面の角度、距離を図れますね。多分w
1/25000地図ではタワ尾根の登山道が記載されていないのですが
地形を読んで歩いて行くとうまい具合に仕事道や獣道が通っていて面白かったですね。

みさわさんの話を聞いたら読図の大会に興味でてきました。
調べてみよっと。

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