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2011年9月 3日 (土)

2011.0815.16.17 北岳(広河原~北岳)3

北岳山頂から間ノ岳、及びに南アルプスDeepSouthを望む。

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両俣小屋との分岐点。風が強い。東風。風に乗った雲が山壁にぶつかる。行く手を遮られた格好になり行き場を無くした雲が上方に押し上げられて渦を巻く。とにかく雲の動きが速い。岩と雲。灰色の世界。誰もいない。桃太郎が鬼退治に向かった鬼ヶ島。多分、鬼ヶ島に行ったこと無いけど多分こんな感じなんだと思う。桃太郎の衣装を持参してこ来なかった事を少し後悔。犬とか連れてたら更に気分かもしれない。

空身の嫁はサクサクと登っていく。昼寝で休養十分なのだろう。1泊2日でも行ける北岳に2泊3日で刻んだ事の成果が早くも現れている。

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灰色の世界。しかし振り返るとそこには色とりどりの世界があった。しかし直ぐにガスに包まれ灰色の世界に戻される。

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岩に張り付き登っていると雲が切れてきた。青空だ!ガスの向こうは晴れだ。北岳の上は晴れている!北岳全体がガスで包まれているがその上には青空がある。そう確信した僕らは強風も気にせずペースを上げていく。

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「暴風」「高い所」「雲で見えない」。このラピュタ感。さっきまでいやらしく感じていた強風が僕らを盛り上げる為の舞台装置の様に思えてきた。これはきっと何か、ある。

全面に大きな岩の塊を発見。ここが山頂だ、と思った頂は北岳ではなかった。その大岩の東側にトレイルが迂回して続いている。そのトレイルに沿って岩の塊を抜ける。ガスの大きな塊が岩を包み込む。真っ白な世界。少し停滞していると徐々に視界が戻ってきた。そしてそこには、灰色の世界が待ってい・・・いや、違う。ガスが抜けるとトレイルの先が見渡せた。そして、その視界の先にある高みに人影の様な物が見えた。あれは・・・?

北岳だ!あそこが北岳3193mだ。

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雲の中に北岳はあった。都合よく山頂は晴れているものだとばっかり思っていた。嫁が残念そうに悔しがる。が、しかし3193mの頂きだ。あそこに行く事に意味があるのだ。展望を望むならまた来れば良い。北岳は逃げはしない。僕らは雲突き刺さる山頂を目指し風の中を再び歩き始めた。

おぉ、抜けたっ!雲が抜けたぞ。雲の向こうは青空だった。少し先を行く嫁は足元を気にしていて青空に全く気付いていない。

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山頂は晴れていた。照りつける3193mの日差しは強い。さっきまでの灰色の世界とは大違いだ。相変わらず風は強いが嫁も感動しているみたいだ。雲ノ平は行けなかったけれど、この高度感と展望。北岳に来れて本当に良かった。

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山頂を更に南に進むと北岳山荘が見えた。そしてその向こうに連なる白峰三山の一角をしめる間ノ岳が見えるはずだけど雲に隠れて上手く見えない。ラピュタ視点で見ればそれもまた楽し。見たかったら歩いて来れば良い、そんな声が南アルプスDeepSouthから聞こえてきた。見えなければ歩いて行けば良いのだ。暫く山頂から眺められる景色を堪能した。

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またガスが上がってき始めた。そろそろ撤収する時だ。来年は白峰三山の縦走を計画に入れておこう。後ろ髪を引かれながらベースキャンプのある北岳肩の小屋へ標高を下げていった。

ここから見ると肩ノ小屋のガスは晴れてきたようだ。

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肩ノ小屋に戻ると西日がテン場を照らしていた。数時間でこんなに変わるものか。

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明日の日の出は5時。早めのディナーに取り掛かる。右、嫁飯。左、俺飯。

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他にソイジョイやかりん糖でカロリー摂取に務めた。甲斐駒ケ岳と仙丈ヶ岳に沈む夕日を楽しみに待っていたらガスが上がってきてテン場を真っ白に包んでしまった。これを気にハバハバに戻り、読書などしていたらいつの間にか眠ってしまった。

夜中に目が覚めると月明かりがテントの室内を明るく照らしていた。って展開は前夜と同じ。昨日との違いは嫁が爆睡している事と気温が猛烈に寒い、という事。嫁は長ズボンにMTKダウンバック。一方の僕は短パンにMTKトップキルト。温度計を見ると5度。

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寒いはずだ。想定外。バートパンツを履きニーウォーマーを装着しシールスキンの防水ソックスを履く。そしてカルデラコーンを引き寄せて湯を沸かす。そして白湯のまま喉に運ぶ。これでやっと人心地についたので表に出てみると夜叉神峠の奥に富士山がうっすらと浮かんでいた。どうやら3000mの朝日は拝めそうだ。

テントに戻り横になるも寒くて眠れない。嫁のダウンバックのダブルジッパーを下げて足を突っ込むと温かい。なんだ、この差は。MTKダウンバックのダブルジップに感謝の意を捧げる事は後にも先にも今回だけに願いたい。

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嫁の寝袋に片足突っ込んだシャチホコみたいな格好じゃ眠れないのでパックライナーの仲の荷物を室内にぶちまけて足を入れて寒さをしのいでいたらいつの間に眠っていた。

周りの喧騒で目が覚める。日の出を北岳で迎える連中が行動を始めたようだ。そこから少しまどろみながら5時前には起き上がり湯を沸かす。朝日が登るよ、と紅茶を手渡し嫁を起こす。日の出前の30分。この時間が好きだ。

カルデラコーンと富士山。カルデラの共演。正直に言うとこれをしたいが為にカルデラコーンを持ってきた。

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さぁ、あとは朝日が登るのを待つだけだ。バッチコイ!なんて思ってたらガスがすごい勢いで発生。テン場を真っ白に包んでしまった。周りのテントもざわつき始めた。あと10分位待ってくれたら。結局、ガスに包まれて3000mの朝日は拝むことは出来なかった。ほんとと数分で日の出だったのに。

それならそれで早めに撤収して1本速い甲府駅行きのバスに乗ろう。パワーゲルのお湯割りとかりん糖での朝食を済ませて撤収。下山の挨拶に肩ノ小屋に向かった時はこんな状態だった。来た時もガスなら帰る時もガス。一貫しててこれはこれで良い。では、ありがとうございました。また来ますよ。

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肩ノ小屋と小次郎尾根の分岐の間の景色は行きも帰りも見る事が出来なかった。

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森林限界下に戻るとガスは晴れている。その代わり結構蒸し暑い。そのまま大樺沢まで一気に標高を下げた。雪渓があんなに遠くに・・・。

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途中で激しい雨に降られたりしながらも広河原山荘に到着。吊り橋を渡ればすぐバス停だ。

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しかし、バスは満席。床に座って甲府駅に向かう。

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甲府駅で1本速い「かいじ」に変更してもらい、三鷹のお店に信玄餅の差し入れをして帰宅。お疲れ様。

こうして僕らの夏休みは終わった。雲の平の計画が挫折してから2転3転。北岳でも天候に恵まれなかったけど終わってみれば完璧なハイキングだった。ドラフトで言えば3巡目の指名だったけど今年の夏は北岳にして正解だった。そんな最高なハイキングをありがとう。嫁よ、来年は白根三山縦走だ。



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コメント

ガスガスでも2人とも楽しめたようでよかったね。来年の縦走はスカッと晴れた稜線歩きができるといいね。僕も妻を山に少しずつ連れ出す作戦を考えねば。ジャキさん夫婦がいれば乗ってくれるかなあ。ああ、山行きたい。

日本第二位の北岳の登頂おめでとうございます!
そして、お疲れさまでした~。
紆余曲折あっての北岳でしたが楽しまれたようでよかったです。
少しガスが多かったのが残念でしたが
雨三昧の僕の夏休みと比べたらパラダイスですよ!

3000mの稜線歩きは爽快ですので、
来年はスカッとした晴天の下で三山縦走ができますように。
(でも、来年になるとまたいろいろ行きたい山が増えてくるんですよね~)

アキラさん、どうもです。

北岳直下で雲が晴れてきた時はシビレたね。
嫁にあの尾根を見せたくて行った訳だから
たった数時間だけでも山頂で晴れてくれて本当に感謝だよ。

奥さんも誘って一緒に行きたいね。
瑞牆山荘から入って1泊2日で金峰山ピストンとか?
金峰小屋の甲斐犬にも逢えるし。

まぁ、それとは別でも涼しくなってきたから秋山ハイキングに行こうぜ。

酔いどれさん、どうもです。

ほんと数時間だけでも晴れてくれてよかったです。
初めての3000m峰だったのですが良いですね。高い山は。
天気はイマイチでしたけど肝心の北岳山頂では晴れてくれたので
僕は満足です。

酔いどれさんの雲ノ平はどうでした?
晴れてました?え、ずっと雨ですか。
そうですか。え、水没?
ビール売り切れ?
ワインのハーフボトル?
それは大変でしたね。

来年頑張りましょうw

北岳登頂オメデトウゴザイマス!!
良かったですね、晴れて
過去四回登ってますが、山頂行ったのは二回、晴れたのニ回です・・・

こうやって刻んで行くと奥様も問題なしですね
喜ばしいことです

酸欠による頭痛は、文字通り酸欠なので
寝ると摂取する酸素が減るので、寝ないで身体を休めながら
深呼吸してお茶等してるのが良いと私は習いました

さて次は北か南か、はたまた八か・・・

さまんたさん、どうもです。

色々な天候を味わえ良い経験になりましたよ。
それにあんな天気だったので山頂は独り占めでした。

今回、高山病的な症状は出ませんでした。
刻んだのも良い結果に繋がったのですかね。

>寝ないで身体を休めながら深呼吸してお茶等してるのが良い

おぉ、アドバイスどもです。頭に入れておきますね。

今度は何処行きましょう?
涼しくなってきたので温泉(鉱泉じゃない)ハイキングに行きたいな。

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